玄関のドアを他人が開けられないように取り付けるのが玄関錠である。昔の鍵はそれこそ紐から始まり、エジプト錠・パラノス錠・ローマ時代には芸術的なウォード錠・そしてピンタンブラー錠と進化してきた。鍵を作る物がいれば、鍵を開けようとする者がいる。鍵の進化は他人に鍵を開けられないようにする為、より複雑な進化が必要なのである。
では今現在の玄関シリンダーはどのように進化を遂げたのだろうか。
ピッキングやもぎ取り・カム送り開錠・サムターン回しなど様々な鍵開け手口が出てきた中、これらに打ち勝つ対策の施されたシリンダーは無い物だろうか。主な鍵のメーカーではピッキングや破壊に強い玄関錠をラインナップしているが、素人からしてみれば防犯性がある鍵の見極めが難しい。防犯性の高い鍵の基準があれば良いのになあと感じるところであるが、そこでCP錠というものが存在する。CP錠は、警察や鍵の関連会社によって設定された防犯耐久試験をクリアした錠前のことで、CPマークによって見分けができる。
特殊な技巧を用いる鍵開け方法が通用しない、破壊行為・もぎ取り・バール攻撃などに一定時間耐えうる、などの厳しい試験が行われる為、防犯性に置いてはまず問題がないだろう。とにかく防犯性が高いシリンダーを取り付けたい時・鍵を交換したい時には、鍵屋にCP認定錠や防犯性が高い鍵に交換したい、と伝えると間違いがない。だがCP認定錠でないと防犯性がないのかと言うと、そうではないため一つの目安として考えるとよいだろう。